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経済サロン原稿 杉浦良
太陽光「再生戦略」

 隣家の屋根にソーラーパネルと太陽熱温水器が付いた。見せてもらった2月の電気料金表に購入電気量323キロワット時、支払予定額15504円とあった。昨年2月は343キロワット時で9418円。電力会社が購入してくれる電気料金が大幅に増えていた。二度に分けて計6、5キロワットパネル総工事費は340万円。灯油ボイラーとリンクした、容量240㍑の太陽熱温水器も設置されたという。
 昨年11月から1キロワット時当たり24円だった余剰電力買い取り価格が倍の48円になったおかげだ。10年間の期限付きだが、経済的閉塞感が強い時だけに光明だ。
 先ごろ2009年国内太陽電池出荷量が約48万キロワット、前年の約2倍と発表された。設置補助金復活と買取価格倍増の効果だ。国が太陽光発電に補助金を出したのが今から15年ほど前。05年には打ち切られ、太陽光発電世界一の栄冠はいつの間にかドイツにさらわれた。太陽光発電を20年までに10倍、30年には40倍とうたった08年の福田ビジョンも時すでに遅く、06年07年と出荷量が減少、08年は少し持ち直したものの、政策の失敗が実証された。
 その頃、建設業から介護福祉業へと業態変換がうたわれたが、人相手のサービス産業に、資格取得で適応できるほど、人間に多様性があるとは思えなかった。むしろ屋根にソーラーパネルを設置する方が適業であり、日照時間全国8位の徳島県や四国全土を、ソーラー発電アイランドと方向付けることの重要性を感じていた。
 ソーラー設置工事は徳島や四国の建設会社がベストとなれば、建設業にもよし製造業にもよし日本にもよし、最後には地球にもよしとなる。まさに「売り手よし買い手よし世間よし」の近江商人哲学を超える、徳島発日本ビジネス再生モデルとなったのではと、夢想している。隣家の太陽光発電は5月には700kWhを超えるという。楽しみなことだ。そのころには地方の景気も上向きになっていることを願いたい。(良)


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