最新情報 RSS
 全 90 件中 [11-20件目]
2020/12/13事務局通信~リユース品の活用で節約
2020/12/12事務局通信~東京五輪
2020/12/10事務局通信~医療崩壊の危機
2020/12/05事務局通信~厳罰主義
2020/12/03事務局通信~常在化②
2020/11/29事務局通信~常在化①
2020/11/27阿波銀福祉基金様からの助成
2020/11/26事務局通信~自殺される方が増えています
2020/11/19事務局通信~第3波の足音
2020/11/19事務局通信~それぞれが役割を担っています
投稿日:2020年12月10日

事務局通信~医療崩壊の危機

来週から気温がグッと下がって冷え込みがきつくなりそうです。
気温が下がり空気が乾燥してくると、一般的な風邪やインフルエンザのウィルスは空気中に浮遊しやすくなり、活性も上がると言われています。
今年は例年以上に、食事のバランスや睡眠などの生活習慣に気を配り、免疫力が低下しないよう気を付けていく必要があるかもしれません。

日本では昨日新型コロナウィルスの検査で2148人の方が陽性と判明しました。
一方アメリカでは、その約100倍の21万3979人の方が陽性と判明し、2529人の方が亡くなられたとのことです。
日本もいずれ毎日8万人もの陽性判明者が出るような厳しいときが来るのでしょうか(春の第1波の際は、「東京は2週間前のニューヨークと同じ」と東京の惨状を警告した専門家もいました)。
アメリカに住んでいる方から見れば「日本はまだ感染爆発には至っておらず、感染拡大の抑制が比較的うまくいっている方ではないか」と思われるかもしれませんが、その日本では「このままでは医療崩壊が起きる」と連日のように報道されています。

医療が逼迫している理由の一つは、無症状の方や自然治癒の可能性が高い軽症の方でも入院するケースが少なくないことにあります。
その点について日本経済新聞でも取り上げていました。
「欧米に比べて入院者の割合が高いことも、医療機関の負担につながっている。12月1日時点で陽性者約2万人の4割にあたる約8千人が入院する。1日当たりの新規感染者が日本の6倍超に達する英国でも、入院者数は1.6倍の1万4千人程度にとどまるのと対照的だ。GHC(グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン)が重篤な患者に対応する急性期機能を備えた341病院の5801症例(2~6月)の診療データを分析したところ、入院患者の66%が呼吸管理の治療が必要ない軽症だった。国は指定感染症の運用を見直し、入院措置の対象を重症者や重症化リスクの高い65歳以上の高齢者、持病のある人などに絞ってきた。ただ予防的に入院措置をとる自治体もあり、「本当に必要な入院」なのかが見極められていない恐れがある。」

「コロナは恐ろしい病気」「軽症でも病状が急変し重症化することもある」「軽症であっても後遺症で長期間苦しむこともある」といった報道を見て、入院を自ら望む方もおられるでしょう。逆に本人は入院を希望しないにも関わらず、防疫的な観点から強制的に入院させられるケースもあります。また100%正確な検査は存在せず、偽陽性の可能性もゼロではありません。医師の診察を伴わない民間の簡易検査(それだけ精度も低い)も増えており、本当は感染していないにもかかわらず、感染したとみなされて入院に至っている方も相当数おられるのではないかと思います。

新型コロナウィルスについては、初期の段階で水際で食い止めることに失敗しすでに常在化している、という現状を考えると、氷山の一角にすぎない陽性判明者を防疫目的で病院や宿泊施設に隔離しても感染拡大抑制の効果は限定的であり、医師、看護師、保健所の皆さんの負担が増えるというデメリットの方がはるかに大きいでしょう。GOTOキャンペーンによって人の移動が増えたことを問題視する方も少なくありませんが、防疫の観点から言えば、海外から国内への人の移動が増えていることの方がよほど問題だと思います。
日本でのワクチン接種開始は半年以上の先の話であり、国民の多くがワクチンを接種していない状態の中で、感染爆発を起こしている国を含む世界各国から1万人の選手を受け入れ、1000万人もの観客が押し寄せ、東京オリンピックを開催するということになります。感染爆発や医療崩壊のリスクはGOTOキャンペーンの比ではありません。今キャンペーンを停止しないと東京が医療崩壊の可能性があるというのであれば、半年後に観客を入れてのオリンピック開催は間違いなく医療崩壊を引き起こすと思います。

イギリスの調査会社の予測によれば、社会経済活動が日常に戻るのは、アメリカは来年の4月であるのに対し、日本は再来年の4月と、1年も遅くなるとのことです。ウィルスが変異した結果、ワクチンの効果がなくなる可能性もあります。今のような状態がこれから数年間続く可能性も否定できず、社会経済活動の抑制についても持続可能な形の模索が必要となってくるかもしれません。
「ある程度の感染拡大を容認してでも経済活動の落ち込みを防ぐ」という今の政権の政策が、そこまで視野に入れたものかどうかは分かりません。しかしそうであれば、例えば「陽性判明者は原則自宅で静養とし、一定期間の後に症状がなければ他者に感染させる可能性はないとみなして再検査は不要とする。中等症以上の方のみ入院。無症状や軽症の方でも、重症化リスクが高い、あるいはそのような人と同居しているなどの理由で隔離を希望される方については宿泊施設に入所」というように、入院・入所の基準を変更し、重症の方や重症化リスクの高い方にウェイトをおいた形へのシフトを進めていく必要があるでしょう(重症病床が逼迫してきた自治体ではすでにそのようなシフトが始まっています)。
「あれほど(他国に比べて)感染者が少なかったにもかかわらず医療崩壊を起こした不思議な国」として後世に記憶されることだけは避けなければなりません。
>>トップへ戻る
特定非営利活動法人(NPO法人)太陽と緑の会