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投稿日:2019年06月13日

事務局通信129~生活していくということ

知的ハンディを持つAさんはある就労継続支援B型の施設に通いながらアパートで一人暮らしをしています。
2か月に1回、約16万円の障害基礎年金を受給していますが、年金支給日の1週間くらい前から、毎日カップラーメンでしのいでいるようです。
「お金がない。お金貸して」が口癖のAさんを見て、同じく知的ハンディを持つBさんが疑問に思います。
「何であんなに早くお金がなしになるんやろ? 私はちゃんとお金が残るのに。無駄遣いばかりしとるんちゃうか」
Bさんも、2か月に1回13万円の障害基礎年金を受給し、それに作業所でもらう月2万円の給料を合わせて一人暮らしをしています。
「食べ物買うだけで、年金がなしになると言うとるぞ。使いすぎじゃ。私はそんなに使わんぞ。何でそんなに使うんや」
Bさんのほとばしる言葉で、事務所が満たされていきます。

実はAさん、料理がほとんどできません。炊飯器でご飯を炊いたり、みそ汁を作ったり、といったこともできません。
そのため、朝昼晩の食事は、近所のスーパーで買ってくることになります。
弁当(もしくはお惣菜数点と白ご飯)、ペットボトルのジュース、それにたこ焼きなどのちょっとしたものが加わり、それらをスーパーで買うと1回平均1000円くらい。それを朝昼晩と買うので1日3000円。1か月30日で9万円になる計算です。お金の計算が苦手で、ちょっとでも安いものを買う、特売の日やタイムセール、値引きなどを活用する、といったこともできません。
1回1回の食事の内容を聞く限り、決してそんなにぜいたくをしているようには思えません。ただ、すべてスーパーで買ってくるとこのくらいかかることになります。
アパートの家賃や水光熱費の支払いのために必要なお金にまで手をつけるようになると、電気やガスが止められたり、家賃滞納で退去を迫られたり、といった事態も想定されます。
Aさんにとって今一番必要なことは、料理ができるようになること、それもまずは、炊飯器でご飯をたく、そうめんや卵などを茹でる、袋ラーメンを茹でて野菜を刻んでのせる、水出し用の麦茶パックで麦茶を作る、みそ汁を作る、といった基本的なことから少しずつ始めることかもしれません。

「就労支援」「工賃倍増」といったことが強調される昨今ですが、お金を稼ぐことと同じくらい、あるいはそれ以上に、どう生活していくか、お金をどう使うか、ということが大切なのではないかと思う、今日この頃です。
(当会の日々日常をつなぎ合わせたイメージ論です)
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