2007219日 (月)

事務局通信 その10 平成19年2月20日

 2年前、不審火による火災で事務局建物が全焼して以来、置き場所が確保できないため引取りを見合わせてきた大型家具の回収をようやく再開しました。
 当会がここ徳島にて福祉リサイクル事業を始めた頃は、「リサイクル」という言葉よりも「廃品回収」という言葉の方が一般的でしたが、23年が過ぎ、県内でも様々なリサイクルショップさんが立ち並ぶようになり、地域社会においてリサイクルの利用が浸透してきました。それでも、タンス、食器棚、書棚、テーブルなどの大型家具のリユース・リサイクルに積極的に取り組んでいる所は、さほど多くはありません。その理由のひとつとしては、保管コスト、輸送コスト及び処分コストが相対的に高いことがあると思います。
 当会は事業開始当初より家具のリユースにも取り組み、家具を提供して下さる方、家具を再利用される方の双方のニーズに微力ながら応えてまいりました。しかし事務局建物が全焼し、同じ敷地内の50メートルほど離れた場所にあって延焼を免れた別棟の家具・衣類売場兼オフシーズン品ストックヤードの倉庫を、急遽仮事務所兼作業場として使用することになりました。このため、3段ボックス程度の小型家具については屋外に仮設テントを設営し、わずかながらスペースを捻出したものの、大型の家具については置くことが物理的に難しくなりました。
 徳島を中心に全国の市民の皆様のご支援により、昨年4月に新しい建物を再建しオープンすることができましたが、事業システムのゼロからの再構築に時間を要し、ようやく引き取り再開の運びとなりました。
 提供したいというニーズと再利用したいというニーズを比べると、圧倒的に前者の方が多いというアンバランスな構造が存在することは確かですが、「やっと家具もやるようになったんやねぇ。待っとったんよ。」「新品で買うたらようけするけんど、ここやったら安いわ」という市民の皆様方の声を耳にすると、ひとつでも多くの品物をリユースにつなげたい、との思いを新たにします。
 汚れた家具も、当会の様々なハンディを持ったメンバーが時間をかけてひとつひとつ丁寧に磨き上げています。そろそろ始まる新生活シーズンに間に合わせることができたので、ご活用頂けたら、と思います。