20051120日 (日)

宿泊研修旅行2005

11月6日(日)〜7日(月)、作業所メンバー、スタッフ、ボランティア計26名が参加し、香川県の琴平町及び高松市において、太陽と緑の会リサイクル作業所、太陽と緑の会月の宮作業所合同の研修旅行を実施しました。今年は2月に発生した火災の復興途上のため、研修旅行の実施も困難な状況にありましたが、障害者の自立と社会参加を図る活動として、財団法人徳島県福祉基金より20万円の助成を受けることができたため、これに自己資金を合わせ、研修旅行を行うことができました。研修内容は、琴平町の老舗、つるや旅館で一泊し、翌日、リサイクルと国際協力を結びつけた事業に取り組んでいる高松市のNPO法人セカンドハンド、及び高松市内のリサイクルショップの見学を行う、というものです。
 11月6日午前9時、通常通り太陽と緑の会リサイクル作業所に集合、午前中は作業を行い、昼食は手作りのおにぎりとみそ汁を食べました。時折強く降っていた雨も上がり、旅館の送迎バスと太陽と緑の会の軽ワンボックス1台に分乗し、午後1時に出発、板野ICから善通寺ICまで高松自動車道を走り、つるや旅館には午後3時30分に到着しました。
 午後4時から金刀比羅宮へ参拝、735段登って、ガスが立ち込める中、かすかに見える讃岐富士をバックに記念撮影をしました。
 温泉で疲れを癒した後は、夕食で、罹災後8ヶ月の活動を振り返りながら、瀬戸内の幸を心ゆくまで堪能しました。
翌7日、朝食をとり、午前10時に旅館の送迎バスに乗って出発、高松市へと向かいました。高松西IC近くの楽屋うどんで昼食、セルフ方式のうどん屋さんは初めてというメンバーも多く、コシのあるうどんとリーズナブルな価格に大満足でした。
 午後12時10分、高松市中心部にあるNPO法人セカンドハンド事務局に到着。琴平電鉄の瓦町駅から徒歩10分という交通の便のよい所にある4階建てのビルで、5年前に同会で購入したとのこと。1階が店舗となっており、2階から4階までは事務局スペースとなっています。店舗にはリサイクル品が所狭しと並んでいました。
 
 3階の会議室に案内され、セカンドハンドの創設者で代表の新田恭子さんと1時間半ほどお話をさせて頂きました。初めに新田さんから、会の創設の経緯についてお話頂いた後、質疑応答形式で会の運営方式や今後の方向性についてお聞きさせて頂きました。新田さんのリアリティのあるお話に、当会のハンディを持ったメンバーも共感を覚えたり、刺激を受けた所も多かったようです。誰も考えつかないことを何もないところから始め、継続発展させていくことの大変さを改めて感じさせて頂きました。
 午後2時にセカンドハンドを出発、リサイクルショップに寄った後、高松自動車道経由で太陽と緑の会リサイクル作業所に午後4時到着、解散となりました。
 セカンドハンドは平成6年に創設、一般市民から無料で提供して頂いた不用品を販売するリサイクル(厳密にはリユース)活動によって得た収益から必要経費を引いた残額をカンボジアでの支援活動に充てていくという民間非営利事業で、イギリスでは幅広く行われているチャリティショップにヒントを得て始めた、先駆的かつユニークな活動です。カンボジアでは小学校建設支援(10校)、職業訓練プロジェクト、識字教育支援、医療支援などを行い、支援金は11年間で総額1億円を越すとのことです。香川県内に3箇所、福岡県に1箇所の支店がある他、北海道、埼玉、大阪に計3箇所の支部もあり、ニュースレターも5,500部を年4回発行と、香川から全国へと広がりを持っています。基本的には、代表の新田さんを含め、小学生から年配の方まで様々なボランティアが関わるボランティア主体の運営ですが、年間予算が2000万円を越した頃から有給の事務局スタッフを入れるようになり、現在2名の若手事務局スタッフが活動しています。
 国際協力事業に取り組む団体は草の根で活動している所から大企業規模の所まで数多くありますが、リサイクル、国際協力、そしてボランティア育成(社会教育)という異分野をリンクさせている点がこの会の独自性であり、強みでもあると感じました。
 近年、リサイクルショップの増加の影響等でリサイクル活動による収益が減少している反面、寄付金収入は増加しているとのことで、資金源構造も変化しつつあるようです。当会と共通する部分もあり、大変充実した研修になりました。同会の今後のご発展とご活躍を願ってやみません。