2003214日 (金)

高知県宿毛市で講演

 2月9日、ひかり共同作業所(高知県宿毛市)で開催された「そっちやない、こっちや」(柳澤寿男監督)の上映会が行われ、当会代表の杉浦が「障害者小規模作業所での障害者本人の主体性」と題して講演を行いました。
 ひかり共同作業所は高知県で唯一のNPO法人が運営する作業所です。それまで所長兼事務局長として活動を担ってきた菅原さんが1月末日付けで退職されるということで、事務処理面も含めて今後の活動が大変かと思いますが、微力ではありますがサポートしていければ、と思います。
 なお徳島県で障害者地域共同作業所を運営するNPO法人は太陽と緑の会だけです。他の都道府県では、NPO法人が作業所を運営するケースもそこそこあるようですが、それは地方自治体からの豊富な助成金に支えられている(豊富といっても、あくまでも徳島や高知に比べればの話であり、社会福祉法人の運営する法定施設に比べると半分、4分の1、といったレベルです)ということが少なくありません。徳島や高知のように作業所に対する助成金が年間400万円前後クラスのところでは、NPO法人化しても事務処理が増えるだけです。しいて言えば、グループホームやデイサービスなどの事業の運営が可能になるくらいでしょうか。しかしこれらの事業を始めれば、さらに事務処理が増えます。
 東京や大阪などの大都市では、「NPO法人化のメリットについて議論するのは、制度の趣旨から考えてもナンセンスである」という声も聞かれますが、そのような所では少なくとも職員は社会保険が完備されており、給与水準も最低賃金法の基準を満たしています。徳島では労働基準法に違反するような劣悪な待遇でなければ職員が雇えず、年金受給者、主婦など収入源が他にも確保されている人でないと職員にはなりにくいのが現状です。