最新情報 7月15日

きのこハウス作業所から見学

 7月14日、きのこハウス作業所のスタッフ、メンバー、保護者、ボランティア計15名の方々が、月の宮作業所及び月の宮地域共同生活棟を見学に来られました。  当会スタッフの小山が設備案内を行なった後、当会代表の杉浦が月の宮共同生活棟の運営状況を具体的に細かく説明させて頂きました。見学に来られた方からは「こういうやり方もあるんだ、と知ってホッとしました。」「我が子のことを考えると、やはりこういう所で生活させたい」といった感想が出ました。
 親亡き後、ハンディを持つ我が子がどうなるのか、といった問題は、切実なものとなっています。早い段階から収容入所施設に我が子を入れる親が少なくない一因もそこにあります。太陽と緑の会では昭和61年よりハンディを持ったメンバーの共同生活を始めており(助成金は現在に至るまで1円も頂いていません)、月の宮での共同生活棟運営事業は平成5年より始めました。  自分たちでできることは、可能な限り自分たちでやり、できないことはスタッフ、ボランティアがフォローしていく、という自主管理を基本として、家族的な雰囲気の中で月の宮生活棟は運営されています。様々なハンディを持つメンバーがいることで、お互いの不得意な分野を補い合い、生活に必要な食事作り、食堂・トイレ・風呂場・玄関などの掃除、給湯ボイラーの給油、ゴミ処理・管理、ふん尿のくみ取り、建物周囲の草抜き、といった作業をメンバー間で分担して行っています。皆、最初は何もできなかったのですが、長年の試行錯誤とトレーニングの積み重ねの中で現在に至っています。
 自主管理による生活は、何もかもお膳立てしてくれるような生活と違って大変ではありますが、仕事を任されることで自分の存在感を獲得することにつながり、また生活面で本人達に委ねられている部分も大きいので、自分たちの食べたい物を食べたり、好きな所に出かけたり、といった、ハンディのない人達にとっては「当たり前」の暮らしを営むことができます。施設によって違いはありますが、法定入所施設での生活は、設備の面では恵まれていることが多いのですが、反面「当たり前の生活」を送ることがなかなか難しいのが現状です。