最新情報 11月4日

秋の一泊旅行

 10月29日〜30日、太陽と緑の会リサイクル作業所及び月の宮作業所合同で、徳島県西部の平家落人の里としても有名な「秘境・祖谷」に1泊2日で行きました。参加者はメンバー、スタッフ、ボランティアにスタッフの家族2名(自費参加)が加わり、総勢31名となりました。在宅福祉活動向上事業の一環として実施するものであり、徳島県福祉基金から29万円の助成(作業所2ヶ所分)を受け、これに自己資金を加えています。
 恒例行事となった秋の一泊旅行は、メンバーにとっては体験ボランティアに匹敵するほどの楽しみなイベントです。旅行先の候補地としては今回は四国四県の中から選ぶことにしましたが、メンバー、スタッフ全員参加による話し合いの結果、徳島がよいということになり、徳島県南部を希望する人もいましたが、多数決により祖谷に決定しました。宿泊先は送迎をして頂けるということから祖谷渓温泉「ホテル 秘境の湯」に決まりました。
 初日はいつも通りにリサイクル作業所に集合、川島町の伊勢さんから頂いた取れたての新米を炊いて昼食用のおにぎりを皆で握りました。朝11時に送迎バスがリサイクル作業所に到着、メンバーの小倉君も時間ぎりぎりに作業所に着いて何とか間に合い、緊急用のワンBOXカー1台とともに2台で徳島自動車道を祖谷に向けて走り始めました。
 途中、吉野川ハイウェイオアシスで休憩を取り昼食タイムとしました。おにぎりをほおばり、缶のお茶を飲みます。名田さんが床に刷りこんである徳島県の航空写真を見ながら「ここがリサイクルや」「ここが月の宮や」「今から行くところはどこや」などと言いながら、夢中になっています。ボランティアの小暮さんや青木さんとおしゃべりを楽しんでいるメンバーもいれば、缶コーヒーを買い込んでいるメンバーもいます。
 再び高速道路を走ります。喜彦さんはワンBOXカーに乗りましたが、前に大和さん、横に木村さん、と女性に囲まれて「両手に花です」と大喜び。普段でもよくしゃべってにぎやかなのですが、今日は一段と口がなめらかです。高速道路を下り、国道32号線を南へ進み、大歩危駅から旧有料道路を東へ進んで、いよいよ祖谷に入ります。
 最初の見学先は「歴史民族資料館 平家屋敷」です。山道に刻まれた石段を上っていくと、昔ながらのかやぶきの建物が現れました。中に入ると昔の民具、蓄音機、紙幣などが展示されており、囲炉裏、地下穀物貯蔵庫などもありました。山奥の村で生れ育ったメンバーの岡本さんが「ワシの家もこんなんやった」「これはかいこ(蚕)はんに使うんじゃ」とつぶらな瞳を輝かせながら説明をしていました。
 次の見学先は「小便小僧」。谷底まで数百メートルはあろうかと思われる断崖絶壁に突き出すような形で小便小僧の像が立っていました。下の方をのぞきこみながら「こわい」「こわい」と連発しているメンバーもいました。
 こうして無事宿泊先に到着しました。バスを下りるなり宿の職員の方がずらっと並んで出迎えられ、「荷物お持ちします」などと言われて、皆ちょっとびっくり。エレベーターの中でメンバーの高橋君がぼそっと「ここってサービスいいね」と一言。
 ただ部屋のドアがオートロックになっているには参りました。一度部屋を出るとカギが勝手にかかり、いちいち中にいる人に開けてもらわないと入れないので、メンバーにとっても使い勝手が悪そうです。カギを持たずに皆で部屋を出てしまい、フロントの人にカギを開けてもらったこともありました。
 温泉は広くて最高でした。露天風呂あり、塩サウナ(塩をたっぷり体にすりこむ)ありで、日頃の疲れをきれいに洗い落としました。料理も祖谷の名産を中心としたメニューで、そばごめ、アメゴ、阿波の地鶏、祖谷そばなど盛りだくさんで、大食漢のメンバーの面々もさすがに満腹になって満足したようです。恒例のカラオケは別室のカラオケルームに移動して行いました。
 2日目は送迎バスに乗ってかずら橋に行きました。お山公園の地獄巡りで洞窟の中を歩き回った後、かずら橋を渡りました。3年に1回架け替えられるというシラクチカズラで作られた吊り橋はなかなかスリリングで、「自信がない」と渡らないメンバーもいました。「ホテル 秘境の湯」で昼食をとり、送迎バスで帰路につきました。それぞれがリフレッシュできたようで、満足そうな表情を浮かべていました。