最新情報 11月4日

リサイクル日記その27 森を見て木を考える

 今年の12月で、特定非営利活動促進法が施行されてから丸3年になります。平成13年10月26日現在、日本全国で5181法人(内閣府認証含む)が特定非営利活動法人(NPO法人)として認証を受けています。徳島県では15法人が認証を受けていますが、人口10万人当たりの法人数(当会試算)は全都道府県の中で44番目となっています。必ずしもNPO法人数が市民活動活性度の指標となるわけではありませんが、人口がほぼ同じくくらいであるお隣の高知県が35法人(人口10万人当たりの法人数は全国で6番目)であることを考えると、何か理由がありそうです。
 このような状況の中、今年の12月8日(土)に「第1回とくしまNPOフォーラム」を徳島市内で開催します。フォーラム最大の目的は、徳島県内のNPO関係者の顔合わせにあります。市民活動と一口に言っても、福祉、教育、まちづくり、芸術、環境、国際協力など、様々な活動分野があります。各分野内での連携・協力関係はこれまでもありましたが、異なる分野の間ではお互い顔も知らない、というレベルであり、「NPO」という枠組みの中での連携・協力関係の模索の前に、まずお互いを知ることが必要と思われます。徳島県内10団体(太陽と緑の会含む)のメンバーから成る実行委員会における「NPOとは何か」「NPO法人のメリット、デメリットは何か」といった基本的な議論を通して、実行委員会メンバーの活動内容や理念、思いといったものがようやく垣間見えてきた所です。このような話を発展させる形でフォーラムを運営し、参加者の方ともお話ができれば、と思っています。
 このような場に出ることで、自分自身の日常活動を客観的に振り返ることにもつながります。ハードな日常活動に埋没している時には見えにくかったものが見えてきます。「当たり前」と思ってしまいがちな心の動きにブレーキがかかります。
 太陽と緑の会も設立して30年半、福祉リサイクル活動を始めて17年、NPO法人になって1年半が経過しましたが、一般市民の方からは依然として「行政の出先機関」「リサイクル業者」「(公的資金で運営されている)法定福祉施設」などと見られることが多く、リサイクル品の陳列場が人でにぎわっていると「あそこは儲かっている」「タダでもらったものを売るとはええ商売や」「障害者を安い給料でこき使っている」と言われます。当会では他団体への助成活動も行っていますが、「金が余っているからあんなことができるんだ」と言う方もおられます。その人その人の価値観が背景にあるわけですが、普通とは違う活動であればあるほど、活動の中身と意義を伝えることは本当に難しいです。(小山)。