最新情報 5月31日

リサイクル日記・その19

給料ミーティング

 先日、5月の給料ミーティングを行いました。給料ミーティングとは、1ヶ月の給料をハンディを持つメンバー、スタッフ全員参加によるミーティングによって決定する、太陽と緑の会リサイクル作業所独自のシステムです。
 @給料を全員に公開している、A給料の決定過程にハンディを持つメンバーが参加している、Bメンバーが自分の意見を述べる場がある、という点で全国的にも大変珍しいものです。このミーティングの目的は、「給料」を材料として「自分」を知り、「自分」の生き方を考えることにあります。
 1ヶ月、2ヶ月といった短いスパンではなかなか見えにくいのですが、年単位の長いスパンで見ていくと、いろいろな変化があります。例えば、メンバーのコメントに関しては、「ええいいです。特にありません」を連発していたメンバーが、他のメンバーの作業内容を的確にコメントするようになったり、「自転車」としか言わなかったメンバーから「A君は今月は毎日来れるようになりましたから、来月もまた頑張って来て下さい」という言葉が聞かれるようになったり、といったことがあります。そしてこれらの変化は、日常作業、生き方の変化と有る程度リンクしています。
 このミーティングでは、コメントする方もされる方も試されます。評価される側にとっては、自分の痛い部分を指摘されることも多く、そういうときは当然辛い思いをします。逆にコメントする側も、「自分に対する評価を甘くして欲しいから、自分も評価を甘くしよう」「自分だってそれほど仕事がやれているわけではないのに、他の人に偉そうなことは言えない」といったようにいろいろなことを考えます。あまりに的外れなことを言えば、厳しい突っ込みがスタッフから飛んできます。
 自分の力量、適性といったものは自分ではなかなか分かりにくいものです。「自分のことは自分が一番良く分かっている」と思いたいところですが、実際はそうならないのが難しいところです。