最新情報 5月26日

リサイクル日記・その18

「リサイクル」もきれいになった?

 昔の(といっても1、2年前)リサイクル作業所を知っている一般市民の方々からは「ここも最近きれいになったな」「品物が見やすくなった」という声が聞かれます。
当時は「お客様が通れるように通路を作る」ということすらやれていませんでした。リサイクル品を展示するラックが狭い空間にぎっしりと並び、ただでさえ狭い通路にも、ラックに入りきらなかった品物が置かれ、「ごちゃごちゃしすぎていて見る気がしない」とよく言われました。
 衣料品コーナーを別の建物に移動したことで、その分スペースをゆったりと取れるようになり、通路は広く、店内は明るくなりました。スタッフが増えたことで細かい整理が出来るようになりました。ボランティアの方々のご協力を得て、設備を少しずつ整えてきました。ようやく、売場らしくなってきたのです(それでも冷暖房はないので夏は暑く冬は寒いですが…)。
 しかし、変わったのは売場だけではありません。品物の出し方も変えています。例えばこれまではラベラーで値段をつけるだけだったものを、品物のインフォーメーションをつけたり、ビニール袋に入れたり、といった細かい作業を行うようになりました。これも普通のリサイクルショップさんであれば当然行っていることですが、リサイクル作業所ではそこまでの余力がなく、やれていませんでした。新たな作業の登場に、ハンディを持ったメンバーはとまどいを隠せないものの、少しずつ取り組んでいます。
 同じリサイクル品でもビニール袋に入っていると「きれい」に見えるようで使ってくださる方が現れます。むき出しのままで売っていると見向きもされません。やはり「イメージ」というものも大切なようです。
 家電リサイクル法の影響で電化製品のリサイクルは厳しい状況にあります。リサイクル作業所は社会福祉法人の法定施設のように税金で運営費を保証されているわけではありませんので、何とか頑張って運営費をたたき出していかねばなりません。
 運営費捻出のことばかり考えていたのでは、何のための活動か分からなくなります。しかし、運営費のことを無視してメンバーのことだけ考えていたら、リサイクル作業所はすぐにつぶれます。土地代、倉庫使用料、水光熱費などの支払は待ってくれないのです。