最新情報 3月14日

リサイクル日記・その10

 本のコーナーを担当しているメンバーの米田君が、メンバーの高橋君と一緒に本のコーナーで作業をしています。昨日(3月12日)文庫本のラックが入ったので、文庫本をそのラックに入れていく作業です。
 2人の会話が聞こえてきます。
「あ、高橋君。ここの文庫本を買い物かごに入れて、運んで来て。」
「ここのね」
「ぼくって、本のコーナーのことなら、だいぶ分かってきたよ」
「ほんま」
「テレビの持ち込みとか来た時は分からないけど」
「ふーん」
「持ち込み(の人)が来た時は、スタッフに聞かないといけないんだよ。知ってる?、君」
「そんなこと言って、あなた、やってないじゃない」
「………」
「あーっ」と叫ぶ米田君。どうやら高橋君が間違えて違う本をかごに入れて持ってきたようです。
「これは、違うんや」 腹の底からしぼり出すような声とため息。
「米ちゃん(米田君)、間違えちゃったのね〜」
「違う。あなたや。あなたが間違えたんや」
「ぼく、わかんな〜い」
「何を言うとるんや、あなたは」 少々興奮気味の米田君。
 高橋君が間違え、米田君が直す。
 こんなことが何回も繰り返されます。
 なかなか自分の言いたいことが伝わらないもどかしさに、米田君は悟ったようにつぶやきます。
「俺が失敗して、それを周りが尻ぬぐいするのがほんとやのに、俺が尻拭いしとるわ。これじゃ逆やな」
「スタッフの気持ちがよう分かったわ」
 なんだかんだ言いながら、一人でやっているときの3倍くらい作業に集中して取り組み、いつもよりもいい汗と表情を浮かべて2階の本売場から1階の食堂に下りてきた米田君でした。大好きなたばこの1本も吸わずに3時間ぶっ通しで作業をしたのは本当に久しぶりのことです。
 メンバー同士の関係の中に様々な力と可能性があります。