最新情報 3月9日

知られていない障害者福祉 その1

@重度だから大変という訳ではない

 障害者の人、つまりハンディを持っている人の中には、より多くの福祉的フォローを必要としている人もいれば、少しのフォローで何とかやっていける人もいます。
 わが国における社会福祉の最大の問題点は、手厚いフォロー、ケアを必要としている人にそれが行き届いていないことにあります。
 福祉的サポートはばらまけばよいというものではありません。必要以上の手助けはかえってその人をダメにしてしまうことすらあります。
 障害者福祉の場合で言えば、一般的に障害の程度を表すと考えられている「軽度」「重度」とか「1級」「2級」といったものさしが、フォローを必要としている度合と必ずしも一致するわけではありません。つまり、「軽度だから楽」「重度だから大変」ということにはならないのです。
 一人一人、背景に様々な問題を抱えており、時には反社会的・非社会的行動、アルコール依存、自傷行為などの形で出てくるときもあります。フォローの必要性ということを考える上では、「軽度」「重度」といったことよりも、こういった本人の抱えている問題の大変さの方が重要になってくることも多いのです。この辺りの問題は、プライバシーの問題に、障害者に対する偏見・差別といったことがからみ、あまり表面には出てきません。