最新情報 1月22日

小規模通所授産施設について・その1

 橋本龍太郎氏が首相当時に提唱した財政構造改革の一環として生れてきた、いわゆる「社会福祉基礎構造改革」の流れの中で、「小規模通所授産施設」という新しい制度が創設されました。これは、共同作業所全国連絡会をはじめ全国各地で長年続けられてきた「小規模作業所問題」の改善を求める運動に対する、厚生省(現在は厚生労働省)の回答ともされています。
 行政サイドとしてはこの制度によって「小規模作業所問題」に決着をつける腹づもりのようですが、この制度はかなり多くの問題点を含んでおり、「小規模作業所問題」の解決には程遠いのが現実です。

 そこでこの制度の問題点を提示し、今後どのような改革が必要とされるのか、一つの試論を述べてみたいと思います。この問題は障害者福祉の分野にとどまらず国の社会福祉施策全般に通じるものであり、ひいては現在の政治、官僚体制とも関わってくる問題でもあります。

 下記の項目で計6回に分けていきます。
1 小規模作業所問題について
2 小規模通所授産施設制度とその問題点
3 今後必要な改革

なお、これは「太陽と緑の会」としての見解ではなく、筆者個人の意見として発表させて頂くことを、予めご了承下さい。(文責:小山 隆太郎 )