投稿日:2021年02月16日

代表通信~講演会報告

徳島文理大学2020年度人権・ハラスメント講演会報告 R3.2.16

「私、NPO法人太陽と緑の会の杉浦と申します。初めに、こんなに素晴らしいむらさきホールでお話させて頂ける事に感謝申し上げます。徳島文理大学というと、保健福祉学部の富澤先生や岩城先生、総合政策学部の中村先生など、大変お世話になった方の事を思い出します。 さて太陽と緑の会をご存じない方も多いと思いますので、画像を見て頂きながら、私の下手な話で紹介させて頂きます。そしてこの活動を通して感じたことをお話したいと思います。100年を超える歴史の徳島文理大学の足元にも及びませんが、今年の8月で37年を迎えます。ただ37年の間は山あり谷ありで、順風満帆な時が少ないのが特徴でしょうか。」
「今から35年程前(1988年)に私は次の文章を機関紙に載せています。『何故、こんな活動を始めたのかとよく聞かれます。学生時代から今までに出会った人達の中で私自身が非常に影響を受け、また自分の生き方を考えさせられた人と言えば、特に柳澤寿男監督と近藤文雄先生があげられます。アプローチの仕方が違えど、お二人とも70歳という年齢を感じさせない豊かな想像力と精神の柔軟さにいつも頭が下がります。私が方向を見失ったり、絶望を感じたり投げ出したくなったりしながらも、ボンヤリとこんな感じでやりたいと思うようになったのも、二人の存在をぬきにして考えられないと思います。』と前置きし『地域社会の中で、いろいろな人達(障害があるなしに関係なく)が相互関係を基盤に、なるべく生き生きと生きられる空間を創り出していくことで、いろいろな問題を解決する糸口が見つかるのではないか。こんな漠としたイメージを具体化していく中で、福祉リサイクルという形が出てきました。相互関係を基盤にするというのは、単に社会的弱者に手をさしのべるという事だけでなく、地域の中で相互に存在価値を認め合うということです。それぞれがやれることを(能力的に差があるのは当然ですが)やりながら、人と人との関係を認め合い拡げていく事、生き生きと生きるというのは、一人ひとりが本当にやりたいことを見つけ出していくという過程の中で自己実現をはかっていくこと、それが一人ひとりの信頼関係にまで繋がっていくことだと思っています。』こんな感じで、読んでいる私も気恥ずかしくなりますが、要は頭でっかちなイメージで生きているような若造だった訳です。」
 「ひと昔は、ある家庭に障害者が誕生すると、血筋が悪いとか、ご先祖さんに良くないことをした人がいるとか、母親の育て方が悪いとか色々言われて、その家庭は大変辛い思いをし、そのことを隠してきた歴史があります。
 その後、障害者の基本的人権の尊重や権利という意識が高まり、障害者施策は国が責任を持つのが当たり前だという雰囲気も出てきました。ただ国が責任を持つのは当たり前としても、そのことで長い歴史を経てインプリントされてきたこの問題が、簡単に解決できるわけでもありません。私は今までお話させていただいた日々日常の活動を進めていくことが、日本の障害者福祉の持続可能な、本来的な在り方の一つだと思っております。67歳になりましたが、私が知る限り人生が全て順風満帆だった方を知りません。ハンディーを持ったメンバー達とお付き合いさせてもらって48年程になりますが、そこから人生の生老病死とどう付き合うかといった難題に対する付き合い方を、無料で随分勉強させてもらったと思っています。有難いことです。
 時間も来ましたのでこれで終わりとさせて頂きます。不足は事務局に準備して頂いた資料等を読んでいただければと思います。今日はこのような場に呼んでいただきました学生部部長の町口さん、そしてこのような立派なホールで講演会をさせて頂いた村崎理事長さん、最後にご清聴頂きました皆さんに感謝申し上げます。有難う御座いました。」
以上の言葉を用意して、画像と合わせて90分ほどの話をさせて頂きました。真ん中の言葉はあちこち話が飛んだ関係でお話することが出来ませんでしたが、貴重な機会を頂き改めて御礼申し上げます。(杉)
<<進む戻る>>