投稿日:2019年12月02日

事務局通信~変える 変わる


今日も朝から作業場はにぎやかです。朝のミーティングが終わると、メンバーのAさんはトイレの掃除、Bさんは掃除機を使って売場の掃除、Cさんは炊飯器にお米と水を入れて炊飯の準備、Dさんは値札のついたリユース品の陳列を行います。奥の倉庫では、倉庫内に格納していたパレット類を外に出して店舗オープンの準備の傍ら、お持ち込みに来られた方からお品物を受け取って持ち込みカードを書いて頂いたり、袋や箱から中身を出して仕分けの準備をしたり、電化製品を探しに来られたお客様を売場にご案内したり、メンバーもスタッフも動き回っています。

一見すると、様々なハンディを持ったメンバーが任された仕事を粛々とやっているように見えますが、そう簡単な話ではありません。1日の半分以上はトイレにこもっているEさん、10分作業をすると作業に集中できなくなり、周囲の人へのちょっかいが始まってしまうFさん、お客様とお話するのが好きで「僕は20歳年上の奥さんがいて子供も2人いる」と真顔で言って(実際は違うのだが)誤解を招くことがよくあるGさん、朝から大声で吠えまくり妄想でぐちゃぐちゃになってしまった心の交通整理をしないと作業にとりかかれないHさん、いったん調子を崩してしまうと復帰が難しくなってしまうIさん、ひとつの作業をじっくり根気よく取り組んでくれるが、休憩時間が長く、自転車売場で売り物の自転車のベルを鳴らして遊んでいることもあるJさん、自分の気持ちを言葉で表現することがなかなかできず、時折ためこんだ感情を吐き出すように大声で叫んで周囲を驚かせてしまうKさん。

一般就労や障害者雇用からはじかれてしまった方々の欠点を探すのは簡単です。これらの欠点を何とか変えようと頑張っても、心が折れてしまうことが多いです。
「結局、自分が変わるしかないんや」
相手の問題のように思えて、実は自分の価値観、キャパシティ、許容力、人としての幅みたいなものが問われているのかもしれません。その先にあるものがイメージできるかどうか。最後はそこにかかってくるように思います。




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