最新情報 RSS
 全 90 件中 [16-30件目]
2024/02/12太陽と緑の会からの助成 第60回(from 1993)
2024/02/06事務局通信~1万円札でのお買い物
2024/02/05白バンとの別れ
2024/02/03お弁当頂きました
2024/01/28チョコレート頂きました
2024/01/27事務局通信~新500円玉
2024/01/21讃岐うどん頂きました
2024/01/21香川の大学生の皆さんが見学
2024/01/11事務局通信~74才
2024/01/08事務局通信~成人の日
2024/01/07城満寺訪問
2024/01/06新年の活動スタート
2023/12/26新年の活動は1/6(土)から
2023/12/26年末年始のお休みは12/27~1/5
2023/12/25豚汁頂きました
投稿日:2021年05月16日

事務局通信~平等という幻想①

昨日、四国地方が梅雨入りしました。平年より3週間ほど早く、統計がある1951年以降では最も早い梅雨入りだそうです。
 今年最初の機関誌がようやく完成しました。明日には発送完了の予定です。

 日本医師会の中川会長が発起人となって自民党の自見英子参議院議員の政治資金パーティが都内のホテルの宴会場で開催、日本医師会の常勤役員14人を含む約100人の皆様が出席されたことが話題になっています。「感染防止対策は十分行っていた」「時期が悪かった」と釈明されていたそうですが、裏を返せば、対策をきちんと行ってさえいれば、100人集まること自体には問題ないということです。高い医学的見地からそのように判断されているのであれば、以前の記者会見で「新型コロナウィルスはエボラ出血熱のような恐ろしい病ではありません。だから感染防止対策をきちんと行い、飲食を伴わず、会話も最小限にとどめるのであれば、100人くらいまでなら集まっても大丈夫ですよ」となぜ言わなかったのでしょう。

(あるいは、医師会上層部の皆様はすでに優先的にワクチンの接種を受けているか、万が一感染したとしても優先的に入院治療を受けられる、だから大丈夫ということなのでしょうか。しかしワクチン接種券がなかなか届かず、届いても申し込みの電話が50回かけてもつながらず、高齢者の皆様が窓口に列をなす今の日本の状況で「私たちはすでにワクチンを打っているから大丈夫。国民の皆さんはまだワクチンを打っていないのだから、このようなことをやってはダメです」などと言ったら、この程度の騒動では済まないでしょう)。

 中川会長はパーティの翌日の記者会見で「3度目の緊急事態宣言は不可避の状況」とコメントし、その2日後には東京都、京都府、大阪府、兵庫県を対象とした緊急事態宣言発出が決定されました。すべてシナリオ通りのパフォーマンスだったのかもしれませんが、ここまで大きな騒ぎになることは想定外だったのでしょう。
  
 中川会長は、厚労省職員が23人で送別会を行った際には
「20 人以上で深夜まで飲食をしたという報道に、率直に、耳を疑いました。緊急事態宣言をなんとか解除した矢先の事で衝撃を受けました。第三波が収束しないなかでの解除の意味を理解できていなかったのかと、きわめて遺憾に思います。
 日本医師会は、一年に渡って国民の皆さんに自粛という我慢をお願いしてきました。今回の無自覚な行動は、国民への背信であると同時に、コロナ対策に日夜、真摯に取り組んでいる医療関係者や、同僚である厚生労働省職員の努力を踏みにじる行為です。本当に残念です。
 厚生労働省には、1 日も早く国民の信頼を取り戻してほしい。取り戻す努力を国民に見せてほしい」
と厳しく叱責したとのことですが、今回の一件で失われた国民の信頼は、厚労省職員の時の比ではないでしょう。

 「裏切られた」「信用できない」といった声も上がっていますが、そもそも札幌で脳神経外科病院を経営する開業医の中川氏を新型コロナ医療の最前線で戦っている医療従事者の代表のごとく扱い、最前線の現場から国民に向けられたメッセージのように、記者会見まで行って全国ネットで繰り返し発信してきた報道の在り方が問われているのだと思います。
 政治資金パーティを開催したこと自体に問題はなく、むしろ日本は100人規模のパーティを開催しても問題ないような状況だと自身は認識しているにもかかわらず、「これまでで最大の危機にある。最初の緊急事態宣言時のように、国民の中に危機感、緊張感を呼び戻さなければならない(4月7日)」などと国民を脅すような記者会見が繰り返し行われてきたことを問題視すべきでしょう。

 (緊急事態宣言が解除されたばかりの昨年6月、日本医師会では現職と副会長の一騎打ちによる会長選挙が行われました。選挙が感染拡大リスクを高めることは周知の事実であり、二人のうちどちらかが辞退すれば無投票当選となって選挙が回避できたのですが、どちらも譲らなかったために、コロナの収束には程遠い状況にも関わらず、選挙が強行されました。その結果新たな会長として就任したのが中川氏です。もしお二人が新型コロナウィルス医療の最前線に立っておられたのであれば、このような泥試合をしている暇はなかったはずです。選挙に対して反対の声はなかったのでしょうか。)
 
 菅首相が「まん延防止等重点措置の意味を理解できていなかったのか。大変遺憾に思う」「今回の無自覚な行動は、国民への背信だ」「医療関係者の努力を踏みにじるものだ」と中川会長を叱責し、厚労省の課長が更迭されたように辞任を迫るくらいのパフォーマンスができれば内閣支持率は上がるかもしれませんが、自民党にとって日本医師会は実質的な最大の後援団体であり、二人三脚で歩んできたことは周知の事実です。支援者を敵に回すようなことは口が裂けても言わないでしょう。 
 そもそもこのパーティの1週間前には自民党麻生派(53人)の政治資金パーティが開催されており、麻生副総理兼財務大臣、二階幹事長も出席、甘利元経済産業大臣が講演し、菅首相も動画による挨拶を寄せています。藪蛇になるようなことは言わず、国民がこの一件を早く忘れてくれることを願い、国民の目を別の方向にそらすような方策を必死に考えているかもしれません。
 
 
>>トップへ戻る
特定非営利活動法人(NPO法人)太陽と緑の会