投稿日:2016年01月04日

事務局通信72〜研修レポート届きました

昨年10月に2日間NPO法人研修に参加して下さった若手の県職員の皆様の研修レポートが届きました。

「販売所に入って一番に障害を持ったメンバーの方が電話対応していることに驚いた。それだけでなく、常連のお客さんがメンバーを名前で呼び止め、親しそうに話す姿も見かけた。障害者とひとくくりに言っても何の障害か軽度〜重度によって出来る内容に差はあるとわかっているつもりだった。それでも障害者の仕事と聞くと道具や手を使う作業というイメージがあり、サービス業にかかわっている姿を見て、自分は狭い見解だったと気づいた。」

「この施設は福祉就労している施設の中では珍しく顧客対応も障害者自身が行っているため、地域住民と直接やり取りを行っている。障がい者の自立を考えるうえで、地域住民と接する機会を設けることは有効な方法だと考える」

「メンバーに対する健常者スタッフの対応は私が考えていたものと違っていた。メンバーには、細かいフォローや指導の下仕事を与えている様子はなかった。もちろん障害者を気にかけないわけではないが、機嫌をうかがい上辺のフォローをしたり、上から目線をまったく感じさせず、あくまで一スタッフとして、仕事に必要な一員として障害者を扱っていることに感動した。」

「スタッフの方は指示出しにおいて作業のゴールまでは指示するものの、そのプロセスについては指示しない。そのためメンバー自身がどのようにすれば効率的に作業ができるのか、考えながら仕事をしていた。障がい者の自立成長を促すうえで非常にすばらしい取り組みだと思った。」

「一緒に活動していると、利用者の中には、スタッフの忙しそうな様子をみて自ら必要な作業をしていたりなど、スタッフからの指示を受けて働くというよりも自分の役割を考えて仕事をしているという印象であった。」

「時給ミーティングがあり、時給アップの交渉ができる場を設け、利用者のモチベーションアップにつなげていると聞いて、働いている以上、障害者も健常者もそこは同じだなと思った」

「業務上、書面上でしか接することのない、「障がい者」という大まかな枠でしか自分の中で捉えられていなかった人々は、実際に会って話してみると、各々違う個性を持った方々であった。」

5年前から毎年来て頂いておりますが、参加される方のカラーも年によって異なり、私たちにとっても毎年新しい発見があります。
外からの風が入り、活動にフィードバックし、活動の立ち位置と進路を再確認していくことは、「当たり前でない活動」だからこそ必要なのだと思います。