投稿日:2015年12月10日

事務局通信71

事務局通信71〜「やせ我慢?」
 今年も残すところ、あとわずかとなりました。昨年末に専任職員2名、パート職員1名が退職し、運営体制をゼロベースで見直してのスタートでした。定休日の変更の影響もあって、売上は1割減少しました。
「やせ我慢はやめて、個別給付事業に移行したら? 公的資金を導入すれば、運営も安定し、職員も増やせるよ。もらえるものは、もらわなければ損だよ」
「いつまでも若くないんだし。スタッフの生活のことも考えたらんと」との、有難いアドバイスを頂きます。

 確かに、国の制度を利用して年間5000万円以上の公的資金を頂ければ、職員の待遇は確実に改善します。今のように、夜遅くまで品物の仕分け、値段付け、陳列をする必要もなくなり、休日も増やせます。待遇の改善は、求人の面でもプラスとなるでしょう。
建物設備も補助金等によって充実し、作業環境も向上します。運転手つきの送迎バス、多様な事業展開と職員の確保で、至れり尽くせりの福祉サービスも可能となります。
 無認可の作業所としてスタートした所が、次々と個別給付事業に移行していったのも、当然の選択かと思います。

「その時、ミッションは変容することなく保てるのだろうか。移行後に採用された職員にミッションを伝えていけるのだろうか。メンバーとスタッフの関係は変わらずにいられるのだろうか」などとつぶやいていると、「いい年して、何青くさいこと言ってんの」と笑われてしまうかもしれません。
 しかし、縁あって、全く畑違いの領域に関わるようになった、己の来し方を振り返った時、『公的資金に軸足を置いた太陽と緑の会』に社会的な存在意義を見出しにくい面があるのも確かです。

 少子高齢化が進み、生活保護受給者数も過去最高を更新する中、消費税は増税、法人税は減税、防衛費は過去最大というご時勢。限られた社会保障費の熾烈な奪い合いは必然でしょう。
「持続可能な福祉のあり方」のひとつとしての存在意義を勝手に思いつつ、来年もイバラの道を行ける所まで歩いて行こうと思います。(文責・小山)