投稿日:2015年10月30日

宿泊研修2015 in 滋賀報告

平成27年10月26日(月)〜27日(火)、財団法人徳島県福祉基金より「地域活動支援センター等利用者の社会参加を促進する事業」として受けた助成金に自己資金を合わせ、太陽と緑の会リサイクル作業所及び太陽と緑の会月の宮作業所合同の宿泊研修旅行を行いました。研修の参加者は様々なハンディを持ったメンバー、スタッフ、ボランティア、計27名(リサイクル作業所17名、月の宮作業所10名)です。

今回の研修では、メンバー及びスタッフの見識を深めることを目的として「がんばカンパニー」(滋賀県・就労継続支援A型事業所)及び「くらしの宝島」(滋賀県・社会的事業所)の見学を行いました。

「がんばカンパニー」は、昭和61年に無認可の小規模作業所としてスタート。
焼き菓子の製造販売は、1トン/日の生産力を持つ工場で障がい者50人、健常者18人が、最低時給770円、月額5〜24万(1日4〜8時間労働)の給料で働いています。年間5600万の公的資金を活用しつつ、多彩な商品開発に加え、相手先ブランド商品の企画提案・製造、ネット販売なども行い、年間約1億3000万円の売上につなげています。
「訓練機関ではなく、中間的就労の場」
「これ以上の規模の拡大は考えていない。目が届く規模としては今の規模でも大きいくらい」
「ここは特殊な世界。ここの定員を増やすよりは、民間企業での雇用を増やす」
所長の中崎さんのバランス感覚が印象に残りました。

「くらしの宝島」は平成5年設立。一般市民から不用品を無償で引き取り、リユース・リサイクルを行っています。障がい者8人、健常者3人に時給770円、月額9〜10万弱(1日6時間労働)の給料を支給していますが、売上が減少すると公的資金(年間約1100万円)を合わせても賄えず、代表の内田さん個人の持ち出しになることもある、とのことでした。
「就労系の事業だけでやっていくのは厳しくなってきた」
「個人に責任が集中している。法人格を取得して経済的に軌道に乗せることも考えている」
「共働」の理念を実践されてきた内田さんの真摯な思いが伝わってきました。

昨年の研修で見学させて頂いた「わっぱの会」、そして今回の「がんばカンパニー」「くらしの宝島」。それぞれの「共働」の実践のスタイルの違いと舵取りの難しさ。太陽と緑の会の立ち位置を再確認しつつ、帰途につきました。