投稿日:2013年06月10日

太陽と緑の会通常総会開催

6月8日 午後6時30分より9時まで、太陽と緑の会事務局にて、平成25年度特定非営利活動法人太陽と緑の会通常総会を開催しました。平成24年度事業報告・決算報告及び監事の選任を行いました。
今年度は、パワーポイントを使用し、プライバシーに配慮した形での事例報告も交え、当会のミッション(活動理念)と日常的な実践活動についての共有作業を行いました。
「なぜ、地域の中で活動するのか」
「なぜ、第2次産業の下請けをやらないのか」
「なぜ、一般の方々が普通の日常生活の中で関われる作業・活動を目指したのか」
「なぜ、先生・生徒ではなく、スタッフ・メンバーなのか」
「なぜ、少なくとも全体の半分以上は、公的資金ではなく自分たちで何とか捻出しようと考えたのか」
「なぜ、電話の受付やレジ、持ち込み対応、回収作業、店内での接客作業などのサービス労働にもメンバーが関わるようにしたのか」
「なぜ、失敗することを前提にして、社会性を獲得するなどという方向を取り入れたのか」

表面的には「障がい者の人たちが働くリサイクルショップ」といったイメージで認識されることの多い太陽と緑の会の活動ですが、従来の制度福祉施設とは違う、一般の事業所とも違うあり方を29年に渡り模索してきました。「人を育てる」という領域は本質的には、プロセスや結果が見えにくく、数値化も難しく、量的評価は限定的な意味しか持ちえません。しかも、5年、10年、20年という長いスパンの中での変化、結果であり、目に見える形での成果をすぐに求めるには限界もあります。

しかし、民間企業の方の会合や婦人会など、いろいろな所からお声をかけて頂き、当会の活動についてお話しする機会を頂戴する中で、当会の取り組みに対するレスポンスが変化してきたことも感じています。様々なハンディを持つ人が地域の中でその人なりに立っていくことで、本人が活き、物も活用され、社会にとっても障害者福祉予算の有効利用ということ以上の意味がある、ということに対して、特に福祉領域以外の方から賛同して下さることが、以前に比べれば増えてきたように思います。
グローバル化の進展に伴う労働コストの削減、貧富の差の拡大、社会保障費用の増大といった流れの中で、障害者福祉に対する見方も変化してきました。「自分たちのできることはできるだけ自分たちでやり、足りない所はサポートをお願いする」という当会の当初からのスタンスに、今の時代が近づいてきたということなのかもしれません。