投稿日:2013年01月21日

事務局通信57

事務局通信57〜白黒はっきりしない

人にはいろいろな顔が潜んでいる。穏やかに見える人の中にも攻撃的な側面はある。
真面目そうな人にも怠ける心はあり、ずるさもある。この人はこういう人だ、決めつけることはシンプルで歯切れはよいが、人を育てる、ということにはつながりにくい。
白黒はっきりできない所が、面倒くさくもあり、面白いところでもある。

無理ではないかとあきらめかけた人がどん底で這い上がる姿や、ある時ある場所から突然落ちて行って踏みとどまってもう一回這い上がって行く姿、10年、15年という長いスパンの中で穏やかになっていく姿を、様々なハンディを持ったメンバーと関わる中で見せてもらってきた。
人にはいろいろな側面があり、いろいろな可能性が潜んでいる。 ただ、可能性がある、ということと、芽が出るということは別問題である。何の働きかけもなしに勝手に芽が出るわけではない。一生懸命やれば必ず結果が出るということでもない。同じ方法なら結果も同じ、とも限らない。マニュアルはなく、誰かの真似をしてもうまくいかない。芽が出ずに終わってしまうことも多々ある。「自分自身の生きる姿勢」や「人を信じる力」が幾度となく試されていく。
様々なものを抱えている一人一人のメンバーが、その人なりに立っていく過程に微力ながら関わっていくことができれば、と年を新たにした今、改めて思う。