投稿日:2011年08月21日

事務局通信43

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 徳島県以外にお住まいの皆様は、徳島と言うとどんなイメージをお持ちでしょうか。
 17年前、私が初めて徳島を訪れたときには、「阿波踊り、鳴門の渦潮、池田高校」というありふれたイメージしかありませんでした。
 徳島の代名詞ともいえる阿波踊り(徳島市)はお盆の4日間に開催され、今年は全国からの観光客も含め131万人の方が見物したそうです。
 阿波踊りは徳島県以外でも盛んに行われていて、例えば東京高円寺(第55回)、埼玉南越谷(第27回)、神奈川大和(第35回)、東京下北沢一番街(第46回)、東京三鷹(第44回)、東京初台(第42回)、東京神楽坂(第40回)、東京大塚(第39回)、東京経堂(第38回)、東京糀谷(第37回)、東京中村橋(第36回)、東京都立家政(第32回)などで行われています。
 徳島は本家本元なので、「徳島の人は阿波踊りが好きで上手」と思われがちですが、意外とそうでもありません。「子供の頃、学校でやらされたけれど、もう忘れた」「踊りはどうも苦手で」という人も少なくありません。「踊る阿呆」よりは「見る阿呆」の方が圧倒的に多く、テレビ見物で済ます人、まったく興味がない人もけっこういます。
 踊りの苦手な徳島県出身者が東京に行くと、「徳島だったら阿波踊り踊れるんでしょ。踊って見せてよ」などと言われ、困惑することもあるかもしれません。
 イメージと言うのは一度定着するとなかなか変わらないようです。
 「障がい者」のイメージについてもそうかもしれません。一方では「心がきれいで純粋だ」と言われ、他方では「何をするか分からない怖い人、危ない人」と言われたりします。両極端な表現は、そのどちらも適切ではないのですが、日常的に接する機会がほとんどない多くの方にとって、その人なりのイメージとして一旦定着してしまうと、なかなか変わらないものです。
 地域活動支援センター太陽と緑の会リサイクル作業所では20名の様々なハンディを持ったメンバーが、その人なりにできる作業に取り組み、リユース・リサイクル活動に関わっています。ご家庭でご不用となった品物を持って来て下さる方、リユース品を買いに来られる方など、一般市民の皆様と関わる場面が日常的にあります。誤解、失礼、ご迷惑は数え切れないほどありますが、こうした営みの積み重ねが、固着したイメージからの脱却に繋がるのではないかと考えています。(小山)