投稿日:2010年12月03日

宿泊研修2010in広島 報告

 平成22年11月29日(月)〜30日(火)、財団法人徳島県福祉基金より「地域活動支援センター等の利用者の社会参加を促進する事業」として受けた助成金に自己資金を合わせ、太陽と緑の会リサイクル作業所及び太陽と緑の会月の宮作業所合同の宿泊研修旅行を行いました。研修の参加者は様々なハンディを持ったメンバー、スタッフ、ボランティア、計32名です。
徳島では、かつて様々なハンディを持った方の就職先だった木工・仏壇、製造業の分野で廃業や中国等への工場移転が進み、清掃業、スーパー、廃棄物処理業などが新たな就職先となりつつあります。そのような現状を踏まえ、今回の研修では、当会の作業所で働く様々なハンディを持ったメンバーが一般就労の現実を学ぶと共に、リサイクルについての見識を深めることを目的として、廃棄物収集処理・資源リサイクルに取り組んでいる株式会社オガワエコノス(広島県府中市)(http://www.o-econos.com/)の見学を行いました。
また社会参加の一環として、呉市海事歴史科学館、マツダミュージアムの2箇所が見学先の候補に上がり、メンバーだけの投票により前者の方に決定しました。
 11月28日午前9時、金比羅タクシー41人乗り大型バスに乗って太陽と緑の会リサイクル作業所を出発。高松道、瀬戸大橋、山陽道と走り、午後1時5分に呉市海事歴史科学館に到着、見学。経費節減のため昼食は手作りのおにぎり。午後4時20分、宿泊先の野呂高原ロッジ(広島県呉市)に到着。
 11月29日午前8時、野呂高原ロッジを出発。午後10時50分に見学先の株式会社オガワエコノス本山工場に到着。2グループに分かれ、ヘルメット、マスク着用の上、ワイヤレスガイドシステムを使用して、案内が始まりました。
 府中市では家庭ごみの収集は市の直営ではなく民間委託で行っており、同社でも市からの委託を受けて収集を行っているとのことです。家電・パソコンの分解施設、浄水器分解施設、資源選別場(処理能力43トン/日)を案内して頂きました。家庭用浄水器は切断し、中の活性炭は取り出して売却(活性炭としてリサイクル)、プラスチック部分はペレット状にして浄水器のカートリッジとしてリサイクルするそうです。第一資源リサイクル選別場では家庭からの資源ごみを手作業で23種類に分別しており、ベルトコンベアに乗って流れて来るゴミをヘルメットとマスクを着用した職員の方が次々と仕分けしていく様子を、メンバーも間近で見ることができました。
 同社では6、7年前から、障害者支援施設の利用者5名が施設の指導員付き添いのもと週5日、午前9時(10時)から午後3時まで実習を行っており、現在はペットボトルの飲み残しの廃棄や浄水器分解の作業を行っているが、同社で一般雇用された障がい者の方はいないとのことでした。
 廃棄物処理・資源リサイクルを行っている民間企業で、同社のように積極的に外部からの見学者を受け入れている所は珍しいです。具体的な説明を交えて工場を案内して下さった堀様、松岡様、見学の後の説明会で細かい質問にも丁寧に答えて下さった小林様を初め、何人もの皆様が見学受け入れのためにお時間を割いて下さいました。ありがとうございました。
 12時10分、オガワエコノスの皆様に見送られて同社を出発し、午後3時40分、太陽と緑の会リサイクル作業所に到着、解散となりました。
 今回の研修旅行では、資源リサイクルの現場を間近で見ることができ、そこに携わっている方のお話を伺うこともできました。作業所のメンバーさんにとっても、今後の作業を行っていく上で収穫が多く、限られた予算の中で費用対効果の高い研修になったと思います。