投稿日:2010年06月05日

事務局通信 その32

スーパーマーケットの売場に並んでいるキュウリは、まっすぐなものばかりです。なぜでしょうか。
ひとつは、箱に入れて運ぶときに、曲がったものが混じっていると効率が悪い、ということがあるようです。
今の世の中、人間もキュウリと同じなのかもしれません。
「まっすぐなものだけが集められ、 曲がっているものは、はじかれる」
大人は子供たちがまっすぐになることを願います。残念ながらそうならなかった時には、「育て方が悪い」「教育が悪い」「努力が足りない」と原因探しが始まります。
はじかれた後、どうなるのでしょう。
まっすぐか曲がっているか、に関わらず、どうやったら活きるかを考える。
「曲がっている」という点にとらわれず、「何か活かせる所はないか」と考える。
このような営みが、今必要とされているのではないかと思います。
「あるものを活かす」という暮らしの知恵と「人を活かす」ということは、  どこかでつながっているのかもしれません。
「人も物も捨てられる社会から、人も物も活かされる社会へ」
高度成長の時代が終わり、持続成長の時代に入った21世紀の日本のテーマでしょうか。      (文責:小山)