投稿日:2008年10月16日

事務局通信23 コミュニティ・ビジネス

 「コミュニティ・ビジネス(Community Business)」という言葉をご存知でしょうか。地域の課題を地域住民が主体的にビジネスの手法を用いて解決する取り組みです。
 太陽と緑の会の事業もコミュニティ・ビジネスではないか、と言われることがありますが、皆様はどう思われますか?
 太陽と緑の会は一般市民の皆様から品物や資源ごみを無償で頂き、リユース(再使用)もしくはリサイクル(再資源化)しています。
 無料で頂いた品物を有料で販売すると、儲かるように思われる方もいらっしゃいますが、実際はそうではありません。利益を追求するのであれば、品物を有償で買い取り、店舗維持経費、人件費、利益を含めた価格で販売する、という手法が合理的です。
 その方が利益につながる品物を効率的に集めることができ、ずっと儲かります。一般のリサイクルショップさんは、通常この買取方式をとっています。
 太陽と緑の会があえて無料引取方式をとっているのは、様々なハンディを持ったメンバーが関わるようにするためです。ここでは「まだ十分使えるけれど、リサイクルショップでは買い取りしてもらえない品物」も手間ひまかけてリユース・リサイクルにつなげていきます。
 その過程には、品物の引き取り・仕分け・磨き・包装・値札付け・陳列、店内の整理・清掃、接客・レジ、資源リサイクルのための選別・積込・搬入など、様々な種類の作業があり、ハンディを持ったメンバーがそれぞれ担当の作業を任されています。
 以前、軽トラック一車分の本を提供して下さった市民の方がこのようなことを言われていました。「古本屋に買い取りの査定に来てもらったんや。そしたら、これはいくらいくらになるけど、それはあかん、これもあかん、とうるさいこと言うけん、追い返したった。おたくだったら、ありがとうございますって言うて全部引き取ってくれるけん、おたくに取りに来てもらったんよ。銭にならんもんも、ようけあるけんど、昔の貴重な本もあるけん、活用してよ」
 こういった市民の皆様に、太陽と緑の会の事業は支えられています。